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  昨日見た空は、きっともう何処にも無くて       明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2024.11.23 Sat
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2014.02.06 Thu

人というイキモノは
何度だって過ちを犯すけれど、
やり直すことが出来るのだと
反省してそれを糧にできるのだと
いつかどこかで聞いたことがある。
けれど
やり直しがきかない事なんてうんざりするほどに多くて
きっと間違いを選んでしまった分岐点は、どうしたってどうにもできない。
“もしもあの時”なんて
弱虫の泣き言だとわかっていても
そう言いたくなることもあって。
らしくもないと思いながらも俯いて溜息をひとつ。
忙しい、なんてそれはきっとただの言い訳。
僕が自分で歩かなければ
僕の道は生まれはしない。
それでもやっぱりこんなふうに
立ち止まってしまいたくなることは
結構多いんだ。

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2014.02.03 Mon


陽光は徐々に薄くなりつつあって、遠くからは静かに黄昏の気配。
手にした鞄が少し重い。
所謂大人、の年齢になって
もうかなりの時間を過ごして来たから
今更、歩けない、なんて足を止めることなど無いけれど。
「なんだか、ね」
小さく溜息をついて首を回した。
上手くいかないことなんて、上手くいくことよりも絶対的に多くて
昨日の僕より今日の僕が進めているという自信なんていつでも持てない。
それでも毎日は過ぎていくし、季節も時間も流れていく。
過ぎる北風にコートの襟を立てた。
鳥は何処へ帰るのだろう。

全部上手くやろうとしなくてもいい
人は誰しも完璧ではないんだから、出来ないことがあって、当たり前。
そう分かってもいるけれど
消してしまえない溜息が、どうにも心を重くする。

自分らしくあるために、なんて言葉を聞いたりもするけれど
果たして僕は僕らしくてもいいのかな。
そんな自信が結局無いから、ここでこうして二の足を踏む。
自分らしさなんて誰かから教えてもらうものじゃないし、
必死になって手に入れようとするものでもないんだろう。
でもそれが僕に解るなら、きっともう少し何とかなるんじゃないかなんて
愚にも付かないことを思う。

でも。
結局どうしたって僕は僕でしかないんだろうし、
僕に出来ることしかやれないんだろう。
それでもまあ、
また、明日は来るんだ。
そして、きっと明日の今頃も
僕はこうして溜息なんてついたりしているのかもしれないけれど。

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2014.01.27 Mon


いつでも前に進みたいと
それなりに頑張ってきたつもりだけれど。
少しずつ、少しだけ時間と経験を重ねて過ごして
思うようになったことがある。
それがゆとり、なのか寛容、なのか、逃避なのか
そこは定かではないけれど。
 
何かが上手くいくことだけが、
新しいことをすることだけが、
前に動くことではないのかもしれない。
きっといつまでもまだまだで
まあ、それでもいいんじゃないかな
そんなことでもいいんじゃないかな。

部屋のぬくもりで曇った硝子を開けて小さなベランダに数歩踏み出す。
見上げる空には冬の星座が白く輝き、かすかに踏切の音がする。
鉄塔の影の遙か向こうには、欠け始めた月。
仄白い光が冬空に懸かる。
きんと冷えた冬の空気に包まれていれば
こころが透きとおっていくような、そんな気分にもなる。
少し離れた大通りを車が通る音。
いつもと変わりない、夜、だけれど。

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2014.01.23 Thu


そう、もしかしたら
雪が降るのかもしれない。
・・・だからと言って、どうと言うことも無いんだけどね。

子供の頃は雪が降ると
その特別が楽しくて
寒さなんて物ともせずに外に向かって飛び出した。
見慣れた世界が白く染まって
生活の音すらもかき消されて。
僕の育ったあの街では
雪だるまを作るほどなんてめったに積もることもなかったけれど
きっと、だから余計に喜んでいたのかもしれない。
あれから随分時間も経って、大人と言われるようになり、
スーツに着られることもなくなった僕にとって
天気予報の雪、なんて
道路状況は悪くなるし、電車は混むし、足元は悪くなるし
いいことなんてひとつもないと、マイナスにしか、思えない。
いつの間にか、何かが変わってしまったんだ。
勿論いつまでも子供のままじゃ、イケナイんだろうけど。


小さな誰かの声に空を見上げれば
白い欠片が舞い始めていた。
何気なく差し出した手にそれを受け取ってから
自分の行動に気付く。
だからコドモでもあるまいし、と
苦笑するけれど
少し先の道の途中
僕と同じことをしているひとがいて
ちょっとだけなんだか嬉しかった。

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2014.01.18 Sat

忙しいという字は心を亡くすと書くのだと
仕事があるのはありがたいことだろうけれど
毎年忙しいと書いてくれる君が少し心配です、と
今では年の初めの葉書のやりとりしかしなくなってしまっている、
懐かしい人からの短い言葉に包まれていた優しさに
静かに背中を叩かれた気がした。

頑張らなくちゃと自分に言って
それなりに必死に毎日を過ごしてきたつもりだけれど。
忙しいということを態の良い言い訳に
仕方が無い、なんて諦めめいた溜息で通り過ぎて来たものは
ひょっとしたら大事な何かだったのかもしれないと
鈍色の冬空に、ひとり思った。
もちろん仕事だって大切で、一人前まではまだまだ遠く
ぼんやりしているわけにもいかなくて
余裕なんていつまで経っても出来はしない。
だからと言って、放り出してしまうほどの思い切りも勇気もないし
やっぱり仕事は好きだから
どうにも周りも見えにくくなって、
結局そんな暇は無いと、自分に言い聞かせてもいたのかもしれない。

息を吐いて、また空を望む。
雲間から、強くはないけれども確かな陽光が
遠く、どこかに注いでいる。

気まぐれに手にした、滅多に買わない自販機の缶コーヒーの
甘さになんだか少し、ほっとして
もう数年来の付き合いになる、冬のコートの襟を立てて
公園通りの回り道を、選んだ。

毎日は、足早にいつも通り過ぎ
様々な事が起こるようで、それでも同じ事を繰り返しているようで。
何となく急がなくてはいけないと、思って歩いて来たけれど
優しいものを優しいと、綺麗なものを綺麗だと
寒い冬にはちょっとだけぬくもりが恋しいと
思える僕でも
もしかしたら、いいのかな。

 

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