昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2015.01.10 Sat
冬寒の街は、風景も色数を減らしているようで
頬を通る風の冷たさに、コートの襟を立てた。
手にした鞄が、少し重い。
流れる毎日は全く同じでは無いけれど
流れる毎日は全く同じでは無いけれど
昨日と今日が別段代わり映えもするわけでも無くて。
やらなくてはならないことはいつだってたくさんあるから
それを消化するばかりに時間が過ぎて行ってしまう。
せめて前を向いていようと思っても
なかなか思うようにはいかなくて。
躓いて、立ち止まって
やっと動き出してもまたすぐに
足を取られて、蹲って。
そんなことばかり。
でも。
最近少しだけ思うようにもなったんだ。
そんなに必死に急がなくてもいいのかもしれない、
無理に走らなくてもいいのかもしれない、と。
確かに忙しない毎日ではあるけれど、
ゴールが何処にあるのかなんて
きっと何処まで行っても見えないんだろうし
慌てるばかりじゃ解らないことだって、きっとあるはず。
それを逃げというのか言い訳というのか
とらえ方は色々あるんだろうけれど、
僕は今、そう思ったりするんだ。
少しの余裕を持っていられたら、いい。
回りを見られる、そんな余裕を。
まあ、なかなか上手くはいかないけれど。
自嘲気味に息を吐いて角を曲がれば
常緑の垣根が北風に乾いた葉擦れの音を立てる。
斜めに差し始めた弱い冬日を受けて
緑の濃淡が微かに揺れた。
そう、
例えば草木の緑も、ひといろではない。
視線を巡らせたのならば、様々に色は存在しているのだ。
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