昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2014.10.26 Sun
この季節にしては随分と暖かいと思える強い風が
誰もいない公園のブランコを揺らして通る。
枯れ色がかった黄色へと色を移した大きな樹の葉が
音を立てて舞い上がって。
それを追うように見上げれば
夜空の藍と木の葉の宇宙
珍しい風の温度も手伝って
そのコントラストに一瞬なんだか知らない場所に立った気になる。
ざっ
葉擦れのざわめき
乾いた葉と土埃の匂い
どこか懐かしいような不思議な感覚を感じながら
再びの風に背中を押されて足を踏み出す。
切り取られた世界のようなこの場面を
僕はきっといつか、思い出すことがあるのだろうと
なんだか不意に、そう思った。
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