昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2014.09.09 Tue
毎日ほぼ同じ時間の快速電車での帰宅途中
ガラス越しに流れる街の光に温度なんて感じられなくて
イミテーションに思えたりすることがある。
目に見えていることが全てではないと、
目に見えていることが全てではないと、
勿論分かってはいるけれど。
見えないことを全部理解するなんて出来るわけもないし
何が本当なのかなんて、きっと誰にも分からない。
空や風に色々な色があるように
やり方は一つきりではないのだろうと知っている。
投げ出してしまえばそれで終わりと
分かった上で、それでも
諦めてしまってもいいんじゃないかなんて
心のどこかで僕は思ったりもする。
そうまでして必死にやらなくてはならないのかと。
でもただやっぱり思うのは
此処で放り出してしまったならば
絶対に何時か僕はどこかで後悔をするのだろう、と。
それでもいいやと思えるほどに達観は出来なくて
だからどうにもならなくて
妙な焦燥感が積もったりもする。
ひとつ、小さく息を吐いた。
ひとつ、小さく息を吐いた。
また、電車は駅に着いて
疲れた靴音が入れ替わる。
ドアが閉まって電車が揺れて
看板の連なりを通り過ぎれば
ビルの間に月が見えた。
やわらかな黄色は、確か十六夜。
月の満ち欠けや星の世界に心惹かれた少年時代を
何故だか不意に思い出して、そっと笑った。
部屋に帰ったら窓を開けてみよう。
僕の部屋の窓からも
あの月は見えるだろうか。
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