昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2014.09.27 Sat
街路樹が葉擦れの音を立てている。
こころなしか、空の青もその光を変えて。
蝉時雨はカレンダーの向こうに遠ざかり、
長袖のシャツを乾いた風が通る。
久しぶりに本屋まで、と足を伸ばした休日は
どうやら予想外に気分が良くて
珍しくも缶コーヒーなんて片手に
のんびりと僕は散歩を楽しんでいる。
忙しくても、それなりに余裕があっても
立ち止まっていても、走っていても
毎日は、止まること無く流れて過ぎて
風の色が変わって暫くしてからやっと
僕は季節変わりに気付くようで。
次の季節の巡る頃も、おそらくは来年の今頃も
僕は同じように、少し遅れて空を見るのかもしれない。
少し未来の僕もきっと
今とあまり変わりはしないのだろうと思えば
僅かばかり苦笑も漏れそうになるけれど。
溜息を、ひとつ。
缶コーヒーを一口飲んで
「それもまあいいのかもしれないな」
なんて独りごちれば
風がまた、街路樹を揺らして通った。
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