昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2014.02.03 Mon
陽光は徐々に薄くなりつつあって、遠くからは静かに黄昏の気配。
手にした鞄が少し重い。
所謂大人、の年齢になって
もうかなりの時間を過ごして来たから
今更、歩けない、なんて足を止めることなど無いけれど。
「なんだか、ね」
小さく溜息をついて首を回した。
上手くいかないことなんて、上手くいくことよりも絶対的に多くて
昨日の僕より今日の僕が進めているという自信なんていつでも持てない。
それでも毎日は過ぎていくし、季節も時間も流れていく。
過ぎる北風にコートの襟を立てた。
鳥は何処へ帰るのだろう。
全部上手くやろうとしなくてもいい
人は誰しも完璧ではないんだから、出来ないことがあって、当たり前。
そう分かってもいるけれど
消してしまえない溜息が、どうにも心を重くする。
自分らしくあるために、なんて言葉を聞いたりもするけれど
果たして僕は僕らしくてもいいのかな。
そんな自信が結局無いから、ここでこうして二の足を踏む。
自分らしさなんて誰かから教えてもらうものじゃないし、
必死になって手に入れようとするものでもないんだろう。
でもそれが僕に解るなら、きっともう少し何とかなるんじゃないかなんて
愚にも付かないことを思う。
でも。
結局どうしたって僕は僕でしかないんだろうし、
僕に出来ることしかやれないんだろう。
それでもまあ、
また、明日は来るんだ。
そして、きっと明日の今頃も
僕はこうして溜息なんてついたりしているのかもしれないけれど。
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