昨日見た空は、きっともう何処にも無くて 明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2014.03.10 Mon
少しゆっくり目に起きた休日の朝。
カーテンを開けて、外を見る。
世界はまあまあの晴れ、といったところ。
インスタントのコーヒーを片手に
捲くり忘れていたカレンダーを一枚はがせば
どうやらもう春らしい。
そう言えば数日前、
駅で卒業式の帰りらしい華やかな一団とすれ違った。
確かに自分にもそんな頃があったなと
珍しく思い出したりなんてして。
なんとなく、で 過ぎていく毎日は足早に季節を送り
本当にこれでいいのかと、時折僕に疑問を投げかける。
勿論自分なりにやっているとは思うけれど
きっと正解なんてどこにもないから。
上手くいくこともあるし上手くいかないこともある。
些細なことで躓いて
止まってしまいたくなることは、いつまでも多い。
けれど、だからと言って俯いてばかりいるのも違うとは思うから。
カラになったマグカップをテーブルに置く。
欲しかった新刊が出ているはずだから
少し先の書店まで散歩がてらに出掛けてみようと
ちょっと考えて手にしたコートは、淡いベージュの春素材。
昼近い公園通りをゆっくり歩く。
自転車が僕を追い越していく。
久しぶりの書店は色々に気を惹かれて
左手に提げた紙袋が少しだけ重いけれど
なんだか、きっと、悪くない。
雲間から太陽が覗いて街路樹の影の色が濃くなった。
うっすらと白さを青の中に溶かし込んだような
空の色が眩しいから
ちょっとだけ足をとめて
一呼吸なんてしてみよう。
そんな僕の視線の先で、いつの間にかに花開いていた
梅の花弁の淡い色が
静かに春を告げていた。
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