少しばかり早く目が覚めた雨上がりの朝
切らしてしまった朝食のパンを買うついでの短い散歩。
公園通りの並木道で
何の気なしに小ぶりな枝をとん、とつつけば
朝露がぱらぱらと日射しに光って。
シャツの袖に散った水滴に少しばかり苦笑する。
子供じゃあるまいし。
集めて墨をすると字が上手くなる、
そう遠い昔に祖母が話してくれたのは
何の葉に乗った朝露だったか。
鳥の囀る声に顔を上げれば
葉緑が朝日に透ける。
その後ろの空は、既に青い。