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  昨日見た空は、きっともう何処にも無くて       明日見えるはずの空の色は僕にはまだわからない。
2024.11.23 Sat
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2014.04.12 Sat

強くありたい、と思う。
いつか誰かを支えられるくらい強く。
まっすぐに立っていたい。
少しの風にも揺らがないほどに。
優しくありたい。
本当を、ちゃんと見つめていたい。
そして
綺麗なものをキレイだと
好きなものを好きなのだと
素直に言える僕でありたい。

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2014.04.04 Fri

軽くなった風が切ったばかりの襟足を通り過ぎる。
公園通りから見える桜はすっかり満開を越えるところ。
いつの間にかに季節は流れて
社会に出てからの年をまた一つ重ねている。
春。
この街で迎える春は、幾つ目になるのだったか。
振り返って懐かしく思う程に、そう離れてはいないけれど
鏡に映るスーツ姿の自分にひどく違和感を覚えたあの頃と
僕はなにか、変わっているのだろうか。
それなりに時間も過ごして
人並みの経験をいくつも越えて
なんとか今の僕がある。
確かに初めのうちは慣れない社会に戸惑うばかりで
賑やかで楽しいばかりの学生時代に戻れるならば戻りたいと
糊の利いたワイシャツの襟を気にしながら
幾度も思ったりもしていたけれど、
流石に最近はそうは思わなくなっても来た。
記憶が風化したわけでは無くて
あの頃はあの頃のままに
僕の中に存在しているのは間違いなくて・・・。
過ごした時間が即ち経験とは言えず
いつまでも上手くいかないことは少なくならない。
今の自分に絶対の自信があるわけなんて勿論無い。
それでも、それなりに、僕は僕であるわけで。

折からの風に薄花色の花弁が舞う。
来年もきっと桜は同じように咲くのだろう。

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2014.03.26 Wed

ざわりざわりと風が鳴る、半端月の春待ち夜に
ビールを片手に僕は今
一歩半のベランダで、ちょっと明日を考えている。
珍しく、少しばかり俯き気味なこころのワケは
別段たいしたことじゃない。
きっとよくある些細な出来事。

遠く踏切の音がして
溜息混じりに背中を窓に窓にもたれさせれば
月は雲に隠れるところ

月に兎が住むなんて遠い記憶のお伽噺を
ふっと思い出したりなんてして。
半ば身を削ったその場所の、何処で兎は跳ねるのか。
そんなことを考えて失笑する。
朧雲の向こうの月は
本当はちゃんと丸いんだって、僕は分かっているはずなのに。
脳裏を過ぎった本の挿絵の藍の中の兎が
一つ跳ねて背中を向けた。
愛想笑いが板についた僕を
昔の僕は嗤うだろうか。
仕方ないねと言いながら
本当はそうじゃないって誰よりも知っている。
それでもどうにもならないんだ、って
そんな言い訳は、何の役にも立たないのに。

アルミ缶を傾ける。
いつもと同じはずのビールが、今日は少しだけ苦い。

 

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2014.03.10 Mon

少しゆっくり目に起きた休日の朝。
カーテンを開けて、外を見る。
世界はまあまあの晴れ、といったところ。
インスタントのコーヒーを片手に
捲くり忘れていたカレンダーを一枚はがせば
どうやらもう春らしい。
そう言えば数日前、
駅で卒業式の帰りらしい華やかな一団とすれ違った。
確かに自分にもそんな頃があったなと
珍しく思い出したりなんてして。
なんとなく、で 過ぎていく毎日は足早に季節を送り
本当にこれでいいのかと、時折僕に疑問を投げかける。
勿論自分なりにやっているとは思うけれど
きっと正解なんてどこにもないから。
上手くいくこともあるし上手くいかないこともある。
些細なことで躓いて
止まってしまいたくなることは、いつまでも多い。
けれど、だからと言って俯いてばかりいるのも違うとは思うから。
カラになったマグカップをテーブルに置く。
欲しかった新刊が出ているはずだから
少し先の書店まで散歩がてらに出掛けてみようと
ちょっと考えて手にしたコートは、淡いベージュの春素材。

昼近い公園通りをゆっくり歩く。
自転車が僕を追い越していく。
久しぶりの書店は色々に気を惹かれて
左手に提げた紙袋が少しだけ重いけれど
なんだか、きっと、悪くない。

雲間から太陽が覗いて街路樹の影の色が濃くなった。
うっすらと白さを青の中に溶かし込んだような
空の色が眩しいから
ちょっとだけ足をとめて
一呼吸なんてしてみよう。

そんな僕の視線の先で、いつの間にかに花開いていた
梅の花弁の淡い色が
静かに春を告げていた。

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2014.02.16 Sun
歩調を少し落として、いつもよりは随分と静かな通りを歩く。
休日出勤の仕事ももう終わり
後は家に帰るだけ
日暮れまでにはまだ時間はあっても
真冬と言われるこの季節、襟足を通る風は十分に冷たい。
ビルの間に広がる空が
人が少ないせいなのか、やけにすっきりと青い気がして。
殆ど人のいないだろう、休日のオフィスビルの窓硝子に映る雲も
殊更ゆっくりと動いているようで。
今日は一つ先の駅まで歩こうか
交差点を右に曲がってまた、空を仰いで
手にした鞄を持ち直す。
遠回りをしてみよう、一駅分を歩いてみよう、なんて
そんな時間の使い方、
少し前の僕からしたら、きっと思いも付かなかったこと。
会社に向かう朝とは違う速さで、革靴の踵が小さく乾いた音を立てている。
夕食はどうしようかな、
暢気に考えながら足を進めた。
そう、
最近少しだけ
ものの見方が変わってきた、のかもしれない。
もしかしたら僕はそんなに慌てなくてもいいのかもしれないと
思ったりもするようになった。
まあ、それがいいことなのか悪いことなのかは
分からないのだけれど。

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